2006年 08月 15日
首都の大停電
朝食も済ませた朝7時半頃、突然電気が消えた。
色々と電気器具を使用していたわけでもないのに、ブレーカーが落ちたのかと
調べたがそうでもなく、水道も出なくなり、どうしたのだろうかと外に飛び出したり。
10分ほどで電気がついたので、その時はほっとした。
所が、あとでTVのニュース番組を観たら、東京の主要地域から横浜、川崎の
一部や市川など一帯が大停電となり、電車が止まり、エレベーターが止まり、
信号が消えてと、大変な事態になっていたのを知った。
1977年の7月にニューヨークで大停電に遭遇している。
当時住まいはニュージャージー州のフォートリーで、勤務先はニュージャージーの
新社屋に移転する直前で、マンハッタンのミッドタウンにあり、
当日、丁度日本から客があり、仕事を終えた後、マージャンをやっていた。
夜9時過ぎ、突然の停電。
すぐ電気が点くだろうと高をくくり、たまたまあった大きなローソクに火をつけ、
しばらくゲームを続けていたが、どうも回復しそうもないと判断。
真っ暗な非常階段を9階から手探りで降りる羽目となった。
やっとの思いで道路に出る。
駐車場から車に乗ったものの、あたりは真っ暗、信号も消えており、
大変な事になっていることを改めて実感。
何とかハドソン川下を抜けるリンカーントンネルに来ると、トンネルの中は灯りが
点いておりほっとする。
後で知ったのだが、マンハッタン側とニュージャージー側の両方から送電されており、
バックアップ体制がとられていたので、トンネル内は問題なかった。
このニューヨーク大停電の原因は落雷が送電線に落下したもの。
この後復旧に3日ほど要した。
闇にまぎれて、店から品物を強奪したりとか大変な事態も発生した。
ただこの後ベビーブームが起きたというのは有名な話である。
2006年 08月 13日
神奈川県立歴史博物館を訪れる
150年前と言うと時は安政の頃。
わずか100戸程度の漁村だった所が、黒船騒動の後
外国船を受け入れる波止場となった。
現在、横浜市は人口360万人を数える大都会である。
昨日、馬車道にある神奈川県立歴史博物館を訪れる。
みなとみらい線の「馬車道」駅で下車し、地上に出ると古色蒼然とした
古い建物が目に入る。

この建物は1929年(昭和4年)、安田銀行により立てられたもので、
その後富士銀行横浜支店となり、2002年(平成14年)に横浜市が買い取り
当時のまま保存されている。
馬車道に入り、すぐ右手に屋根の上にドームのある、神奈川県立歴史博物館の
旧館が見える。
ここにも入口はあるが、正面玄関の入口は反対側の新館の方にある。
因みに65歳以上は入場無料。





この建物(旧館)は1904年(明治37年)、横浜正金銀行(後の東京銀行)本店
として建造された。
ドイツネオバロック様式の建築物で、妻本頼黄の設計による。
1923年(大正12年)の関東大震災でも、1945年(昭和20年)の横浜大空襲
の際も倒壊することもなく、被害をまぬかれて来た。
ただドームは関東大震災の折に、焼失。
1964年(昭和39年)、神奈川県が買い取り、復元する事となった。
1967年、新館の増築とともに神奈川県立博物館(その後、県立歴史博物館に)
として開館の運びとなる。
1969年(昭和44年)に国の重要文化財に、そして1995年(平成7年)に
国の史跡に指定された。

県立歴史博物館のすぐ南側には、日本興亜馬車道ビルがあり、
旧川崎銀行横浜支店当時の建物の一部が保存されている。
1922年(大正11年)の建造。
民間企業の所有物である為、新しいビルに立て替える事になり、
その際に横浜市が資金の一部補助を申し出て、正面と側面の2面のみ元のまま
残されたビルとなっている。

馬車道から海側に少し離れた所に、旧生糸検査所(現在は横浜第2合同庁舎)の
赤レンガの建物が残っている。
2006年 08月 06日
「私の人生 私の昭和史」
最近、集英社の文庫版で出版された。
上坂さんは高校卒業後就職された、トヨタ自動車工業の人事部で
女子事務員として勤務されながら、分筆業に入られるきっかけとなった
事情が詳しく述べられている。
その他にも興味深い内容が盛り込まれている。
この著書の中で特に興味を引かれたのは、私もこのブログで触れたことのある
「東京ローズ」が取り上げられている部分である。
上坂さんはシカゴの戸栗商事へも出掛けられ、東京ローズとして有名な
アイバ戸栗さんとのインタビューを試みられ、色々苦労の末、
インタビューにこぎつけられた経由が記述されている。
私がシカゴに駐在していた時期のすぐ後のようである。
1977年(昭和52年)1月19日にフォード大統領からカーター大統領に
引き継ぐ直前に恩赦が発表されたとか。
東京ローズは28年目にして米国国籍を取り戻した。
2006年 08月 02日
さくら丸
私にとっては大変懐かしい船である。
1964年ごろだったと思うが、巡航見本市船のさくら丸に
勤務先の製品を展示する為に、展示関連の業者の方と一緒に、
神戸の港へ出掛けたのを思い出す。
当時は在外公館も少なく、海外での産業見本市の開催も少なく、
日本の製品を海外市場で発表する機会がほとんどない状況だった。
日本産業巡航見本市協会という組織があって、
世界初と謳った巡航見本市専用船として「さくら丸」を建造したのが
1962年、確か1963年から活動を始めたのだと思う。
この巡行見本市船に日本の製品を満載し、世界各地の港を回り、
展示会を開催しPRに寄与した。
これで大いに外貨を稼ごうともくろんだ。
外貨を稼いだ企業は政府から表彰を受けた時代だ。
この「さくら丸」は10年間活躍し、「新さくら丸」が新たに建造され、
その後約10年間、巡航見本市船として運営された。
それからは、時代の流れとともに巡航見本市船の活躍の場はなくなった。
2006年 07月 31日
いよいよ夏本番
いよいよ夏本番となる。
一昨日、近くの公園を通った折に、
みんみんぜみが鳴いているのをこの夏初めて耳にした。
蝉の初鳴きである。
子供の頃から油蝉とともになじみの蝉で、
関東では街中どこでも、みんみんぜみを見かけるが、
西日本に行くと平地では少ないとか。
2006年 07月 29日
ドミニカ共和国への移民
1300人ほどの日本人がカリブ海に浮かぶドミニカ共和国に移住した。
30日かけて、8000マイルに及ぶ航海の末、たどり着いた南の島は、
事前に知らされていたものとは全くかけ離れた現実が待っていた。
塩分を含んだ土地、開拓しても野菜の栽培には適さない土地。
しかも1961年には政変が勃発。
多くの移住者があきらめ、日本に帰ったり、南米大陸へ移住した。
ただ300人足らずの移住者だけは、帰国費用の当てもなく
現地に留まざるを得なかった。
その後のご苦労は並大抵のものではなかったと聞かされた。
最近現地の移住者が日本政府を相手取って移民訴訟を起こしたので、
こうした事情が明らかにされた。
すでに年数が掛りすぎた為に結局敗訴となった。
小泉総理は謝罪をし、各自に一時金が出ることとはなったが。
今まで放っておいた政府の責任は重いと思う。
今日、7月29日にドミニカ共和国の首都サントドミンゴでは、
日本人移住50周年の記念式典が行われる。
現地に居る日系人が参加されることだろう。
因みに、私がかって駐在していたプエルトリコからも近い。
残念ながらドミニカ共和国に出掛ける機会はなかった。
イスパニョーラ島の東側がこのドミニカ共和国で、
西側はハイチである。
カリブ海にはドミニカと言う小さな島国が別にあるので、
共和国をつけて呼ばれている。
2006年 07月 28日
電車の中で
平日の昼下がり、車内はすいている。
次の駅だったか、白髪のかなりの年配と見受けられる男性が
乗ってこられた。
優先席の座席に手提げ鞄を置くと、
片手はつり革につかまり、もう一方の手で腰の辺りを叩き始める。
柔軟体操らしきことを始めたのかと見ていると、
両手はつり革に、身体をひねったり、屈伸運動をしたり。
しばらくしてから、その男性のほうに又目を向けると、
驚いた事に、つり革を両手でしっかり持ち、
いつの間にかつり革を支えている上の横棒に両足を懸けているではないか。
鉄棒の逆上がりのようにしたのだろうか。
まるで天井に這い蹲っているような体勢に吃驚仰天。
手が滑って落ちはしないかと一瞬心配になる。
そのまま見ていると、足を一歩一歩横棒からはずし、
無事下に降りられた。
こちらも一安心。
その男性は乱れたシャツやズボンを直し、座席におさまり、
何となくほっとした、車内の出来事でした。
2006年 07月 23日
湯河原温泉に出掛ける
都合がついたので、金曜から土曜に掛けて出掛けた。
家内の姉夫婦、妹2人、それに我々夫婦の計6名で、
駅から千歳川沿いに上ったH荘に泊まる。
3間続きの離れなので、他の客など気にせずに
ゆっくりくつろげる。
貸切露天風呂などいくつかの温泉風呂が楽しめる。
夕食には船盛りも出て大いに盛り上がる。
他の人たちは飲めず、1人で酒をじっくり味わう。
ただ夜になって分かったことは、離れのすぐ裏を流れる谷川が
急峻になっており、早瀬を形成、ごうごうと物凄い音を立てて
流れており、ゆっくり休むというわけには行かなかった。
万葉集に1首だけ温泉の湧き出ている有様を歌った作品がある。
歌われている、「足柄(あしかり)の土肥(とひ)の河内(かふち)」
とは湯河原地方を指しているらしい。
これは有名な歌人である佐々木信綱博士が考証している。
千歳川と藤木川が交わった所に、万葉公園がある。
ここには茶室の万葉亭もある。
約90種類の万葉植物が保護育成されている。