京都へ日帰り旅行
2007年 11月 08日
新横浜で朝7時過ぎの新幹線に乗り、京都には9時過ぎ着。
京都国立博物館で開催中の「狩野永徳」特別展の見学が
今回の旅の目的。
開場時間の9時半には国立博物館に着いたが、
既に長い行列が出来ていて、係りの人が20分待ちと声を掛けている。
実際に入場できたのは40分ほどたってから。
1号室から広い中央室を通って10号室まで、
狩野永徳の大作が中心だが、祖父の元信や父の松栄その他
狩野j派の作品が約70点、一堂に展示されている。
祖父元信の指導を受け、永徳はその才能を見事に花開かせ、
桃山文化を築き上げた。
御用絵師として、信長の安土城、秀吉の大阪城、聚楽第に
腕をふるった。
その名を不滅のものとした。
国宝も5点。
そのうち永徳の作品が4点。
米沢市上杉博物館所蔵の「洛中洛外図屏風」(6曲1双)。
東京国立博物館所蔵の「檜図屏風」(8曲1隻)。
京都聚光院所蔵の「花鳥図襖」(全16面のうち12面)。
京都聚光院所蔵の「琴棋書画図襖」(8面)。
松栄の作品が1点。
京都聚光院所蔵の「竹虎図壁貼付」(2面)。
その他、力強い絵筆のタッチで描かれた「唐獅子図屏風(6曲1隻)。
大変見ごたえのある特別展である。
あっという間に2時間近くがたってしまう。
会場を出ると、さらに一段と待っている人の列は長く、
待ち時間130分という係りの人の声が聞こえる。
折からの好天で日差しが強く、
博物館用意の日傘を差して、みな静かに待っていた。
特別展を見学したあとは、
祇園に行き花見小路にある「美登幸」で昼食をとる。
昼食後、京阪電車で東福寺へ。
750年前、摂政九条道家が、奈良における最大の
寺院である東大寺に比べ、また奈良で最も盛隆を極めた
興福寺になぞらえようとの念願で、
京都最大の大伽藍を造営したのが、
この慧日山東福寺で、臨済宗東福寺派の大本山。
広大な寺域を有し、東山を背景に
大伽藍の甍が軒を並べ古くから「伽藍面(がらんづら)」
と呼ばれている。
駅を降りて狭い道を行くと、北門のところに出る。
左手ににおう門だけが残っている。
塔頭の間を縫うように南に向かう。
途中で塔頭のひとつ、霊雲院に立ち寄り、
「九山八海の庭」を拝観する。
肥後熊本の藩主、細川家より贈られた「遺愛石」と銘打った、
須弥台と石船とをかたどったものが目に付く。
月下門をくぐると、臥雲橋(がうんきょう)にやってくる。
ここから見上げる通天橋(つうてんきょう)の景色がすばらしい。
洗玉澗と呼ばれる渓谷になっていて、
その上に何本もの橋が架かっている。
方丈から開山堂へ行く回廊の橋の所が通天橋。
紅葉の頃、臥雲橋から通天橋の眺めは「通天紅葉」と呼ばれ、
天下一品だそうだ。
残念ながら今回はもみじも楓もまだ青々としていた。
方丈の前を左手のに向かう。
回廊は通天橋を渡り、登りになり開山堂(常楽庵)に着く。
平庭式で、庭園は市松の砂紋が美しい。
方丈は東西南北に趣きの異なる庭がある。
「八相の庭」という。
この庭園は重森三玲(みれい)により昭和初期に作庭された。
東司その他で使われていた石をたくみに取り入れている。
詳しくは東福寺の境内案内に。
法堂(はっとう、本堂、仏殿とも)には
ご本尊、釈迦如来立像と阿難・迦葉尊者立像の三尊が
祀られている。
近いうちに重要文化財に指定されるとの話だった。
何度も火災にあい、明治時代に消失後、
昭和になってから再建された。
建造には17年を要した。
昭和の木造建築最大の建物である。
入母屋造り、裳階(もこし)付、単層本瓦葺き。
天井には堂本印象によって描かれた雲龍が見られる。
10数日で寺院の僧侶の手伝いもあり完成したとか。
大きく太い筆が展示されている。
大量の墨が必要で、墨を磨るのが大変だった。
太い柱は台湾・阿里山の古木を運んできて使用。
方丈の裏側にある龍吟庵を拝観する。
この方丈は室町時代に建造された。
国宝となっている。
単層入母屋造り、杮(こけら)葺き、書院造り風の名残を
とどめた、現在最古の方丈建築。
龍吟庵方丈の東西南の三方に枯山水の庭。
竹垣を稲妻模様や山の模様にかたどっている。
重森三玲の作庭。
時間もだいぶ過ぎ、最期に国宝の三門を訪れる。
ここは山門とは言わず、三解脱門の略で三門と言う。
重層入母屋造り、天竺様、唐様、和様を
巧みに組み合わせている。
運よく特別公開中で、2階の楼上へ急な階段を登る。
南禅寺より低いように思うが、階上からの眺めは抜群。
階上の内部は巨大な梁がめぐらされ、天井には極彩色の
絵や文様が描かれている。
明兆(みんちょう)とその弟子の作とされる。
須弥壇上には、宝冠釈迦如来像を中心に、
脇侍像、そして十六羅漢像が祀られていて、
それは壮観である。
一目見て圧倒されてしまう。
周囲の木片は五百羅漢と森羅万象だという。
夜6時半、京都から新幹線に乗り帰宅の途に。
国立博物館で 待ち時間なしで 見学されたことがよかったですね~ 昔 すぐそばの大学に通っていましたので 授業の合間に「洛中洛外図展」をみたことがあります その描写の豊かさに 時間を忘れてしまって 遅刻したことを思い出しましたよ~ あの時は じくり 一つの屏風の前でゆっくりみれましたが 今は 不可能ですね でも もう一度みてみたいです さて お寺の枯れ山水 いろいろな表情があるのですね とてもたくさん掲載していただいたので よく分かりました ありがとうございます!!
日帰りでも十分堪能できました。
平日でも大勢の方が見学に来られていて、
とてもゆっくり鑑賞など出来ません。
東福寺は初めての参拝でしたが、
枯山水の庭園を含め見所一杯です。
紅葉のシーズンは大混雑のようですね。