人気ブログランキング | 話題のタグを見る

池井戸 潤著「下町ロケット・ヤタガラス」を読む


池井戸 潤著「下町ロケット・ヤタガラス」を読む_d0037233_11124515.jpg

現在TBS系の日曜劇場で放映中の「下町ロケット・ゴースト」の続編、
「下町ロケット・ヤタガラス」を読む。


帝国重工がロケット計画を棚上げしたため、
農業用トラクター向けの小型トランスミッションに活路を求める
佃製作所の社長・佃航平とそれを支援する
帝国重工・宇宙航空部・部長の財前道生の
汗と涙の物語が進行する。


ヤタガラス(八咫烏)とは、東征を決意したものの、
険しく道を阻む熊野越えに難渋していた神日本磐余彦尊
(かむやまといわれびこのみこと)を助けるため、
天照大神が差し向けたとされる「神の遣い」である。
このシリーズでは、帝国重工の大型ロケットによって
宇宙に運ばれた準天頂衛星の名称。


佃製作所の経理部長を担っていた殿村直弘は
父親が倒れたため、退社して実家に帰り、稲作農家を継ぐ決意をする。
のちに佃製作が供給するトランスミッションを搭載した
無人農業トラクターの試運転が殿村家の農場で行われる。

佃製作所が農業トラクター用のトランスミッションを
開発するにあたって貢献したのが女性エンジニアの島津裕。
彼女は優秀なエンジニアにも拘らず、帝国重工では恵まれず、
一緒に退社した伊丹大とともに、ベンチャー企業、
ギアゴースト者を立ち上げるのが、仲違いし、
佃製作所に加わり、力を発揮する。


大企業である帝国重工内での派閥争いに
巻き込まれたり、いろいろな苦難の道を乗り越え、
財前道生と佃航平は、佃製作所の社員一同の
奮闘により、最新の無人農業トラクター「ランドクロウ」を
立ち上げる事に成功。


この小説はあくまでもフィクションだが、
日本の農業問題、農家の高齢化、農作業の自動化などの
問題点に光を当てているのがよくわかる。
作者も実際、関係者からの意見を聞いているようだ。

決まりきった筋ではあるのだが、面白く読み終えた。





Commented by semineo at 2018-10-27 23:24
こんばんは
下町ロケット・ヤタガラス、私はTVerで見ています。
池井戸潤さんの本を早々と読まれてしまったようですが、
私はTVでその展開も楽しもうと思います。
いつも楽しめる本のご紹介を有難うございます。

↓十三夜の月、良く撮れていますね。
月の美しい夜が続き、秋の深さを感じます。
Commented by toshi-watanabe at 2018-10-28 08:52
semineoさん、
コメントをいただき有難うございます。
「下町ロケット」、テレビでご覧になっているのですね。
私も観ていますが、すでに筋書きはわかっているので、興味半減というのが本音でしょうか。

今月の十三夜も満月も、空気も澄んで本当にきれいでした。
by toshi-watanabe | 2018-10-27 11:16 | 読書ノート | Comments(2)

日々見たこと、 感じたこと、気づいたことをメモする


by toshi-watanabe