奥州平泉へ一泊の旅
2011年 09月 30日
奥州平泉に出かけた。
4人で参加する予定だったが、出発直前に、
Sさんが身内のご不幸で参加できず、結局3名となる。
旅行会社のツァーだが、平泉の中尊寺を見学して、
後は別の観光地を巡るのが通常だが、
今回は2日間みっちりと平泉地区を見て回るというツァー、
現地の専門ガイドさんが案内してくれる。
心配した大型台風15号も通り過ぎ、
一時小雨に降られるものの、
ほぼ2日間、歩きやすい天候に恵まれる。
参加者は42名という大所帯。
1人で参加されている方も見受けるが、ほとんどはご夫婦のよう。
東北新幹線で仙台まで行き、仙台からは観光バスの旅。
東北自動車道に乗ると、あっという間に平泉に到着。
すぐ中尊寺に向かう。
先ずは讃衡蔵(さんこうぞう)にて、仏像をはじめ、仏具、経典、書画などの
国宝、重要文化財を見学する。
紺紙に金字行・銀字行を一行づつ交書した清衡公発願の
「金銀字交書一切経」と秀衡公発願の「金字一切経」はともに国宝。
ここには3千点を超える、奥州藤原時代の宝物が収蔵されている。
いよいよ金色堂を見学。
現存する唯一の創建遺構といわれている。
ご本尊は阿弥陀如来、脇侍に観音・勢至菩薩、さらに6体の地蔵菩薩と
持国天・増長天が本尊を守っている。
堂全体を金箔で覆い、皆金色の極楽浄土を表現している。
内陣は螺鈿細工・蒔絵などの漆工芸や精緻な彫金が施され、
平安仏教美術の最高峰と言われる。
中央の須弥壇の内には初代清衡公、向かって左の壇には二代基衡公、
向かって右の壇には三代秀衡公のご遺体と四代泰衡公の首級が
納められている。
数年前世田谷美術館で特別展があり、
仏像の一部はもっとまじかに拝顔している。
平泉中尊寺は天台宗東北大本山の寺院。
瀬戸内寂聴さん51歳の秋、ここで出家得度された。
東寺の中尊寺貫主が作家でもある今東光師。
金色堂をあとにし、芭蕉翁の句碑の横を通り、金色堂覆堂、
白山神社能楽殿、開山堂、本堂などを見学し、
本州最北限と言われる孟宗竹林を横に見ながら、
長い急な坂道の参道を下る。
そこには武蔵坊弁慶の墓が目に入る。
宿は花巻温泉。
三つの旅館が連絡廊下でつながり、往来が自由となっている。
その夜は3カ所の温泉大浴場、2カ所の露天風呂巡りをする。
すっかり湯疲れ。
夕食後8時半からは30分ほどの催し物が見物できる。
丁度鹿踊りが楽しめる。
2日目は「平泉文化遺産センター」に立ち寄る。
世界文化遺産に登録されて経緯と登録遺産の全容を説明している。
そのあと、高館の義経堂へ向かう。
小高い丘の上で、真下には北上川の流れが望める。
衣川は左手奥の方らしいが、かってはここを流れていた。
次いで無量光院跡、そして柳之御所遺跡。
ここで昼食時間となり、予約しておいた食堂へ。
この食事は残念ながら満足できるようなものではなし。
午後は達谷窟(たっこくのいわや)毘沙門堂を訪れる。
ここは全く予備知識のないところ。
征夷大将軍坂上田村麿公の創建という。
ここでは岩面大仏が見られる。
最後の目的地は「浄土公園毛越寺」。
「毛越寺」は「もうつじ」ではなく、「もうつうじ」と読む。
世界遺産であると同時に、国の特別史跡・特別名勝に指定されている。
広大な敷地である。
勝って栄華を誇った金堂円隆寺をはじめ、嘉祥寺、講堂、常行堂、
経楼、南大門、堂舎を思い浮かべながら一巡りする。
前庭には池を中心とした浄土庭園。
観自在王院跡は、時間が無くなったためか、見学はせず、横から眺めただけ。
この一帯の往時の地図と現代の地図を参考までに。
平泉をすっかり堪能した旅だった。
今回のツァーの添乗員は若い男性のH君。
一生懸命皆の世話をしてくれ、42人ものツァー客をうまくまとめてくれた。
帰り仙台駅で、列車の座席表を各メンバーに渡すとき、
メンバーの名前を呼ぶのではなく、自分からそれぞれのメンバーのところに行き、
座席表を手渡しているのには驚かされた。
2日間一緒に行動する中で、すっかり顔と名前を覚えたのだろうか。
他の方にも参考になりますね
私も平泉にはいったことがありますが
とても駆け足だったので 全体のことが
わからないままでしたが 今回地図をみて
ちょっとわかりましたよ
昔の地図もあって よくわかりました
若い添乗員の方 仕事に真摯な態度で
それだけで 旅が楽しくなりますね
コメント有難うございます。
自分自身のためにも記録として残ります。
今回の旅は、平泉全体をほぼ一回りできたのではないかと思います。
自転車で回っている若者の姿も見られました。
地形も時代とともに変わってしまうようですね。特に川の流れなど。
添乗員の対応いかんによって、旅が楽しくなったり、反対にがっかりしたりとなりますが、今回はよい添乗員に恵まれ、お陰様で楽しい旅をエンジョイできました。
先日はお世話になりました。
ご旅行に行って来られたのですね~
東北に転勤でいる時に、平泉は何度か行きましたが、
奥州藤原氏の栄華が偲ばれる素晴らしい所ですね。
あれから何年も経ちますが、もう一度行きたい所です。