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奥州平泉へ一泊の旅

ご近所の仲間と、9月22日から1泊2日の旅程で、
奥州平泉に出かけた。
4人で参加する予定だったが、出発直前に、
Sさんが身内のご不幸で参加できず、結局3名となる。
旅行会社のツァーだが、平泉の中尊寺を見学して、
後は別の観光地を巡るのが通常だが、
今回は2日間みっちりと平泉地区を見て回るというツァー、
現地の専門ガイドさんが案内してくれる。

心配した大型台風15号も通り過ぎ、
一時小雨に降られるものの、
ほぼ2日間、歩きやすい天候に恵まれる。
参加者は42名という大所帯。
1人で参加されている方も見受けるが、ほとんどはご夫婦のよう。

東北新幹線で仙台まで行き、仙台からは観光バスの旅。
東北自動車道に乗ると、あっという間に平泉に到着。
すぐ中尊寺に向かう。
先ずは讃衡蔵(さんこうぞう)にて、仏像をはじめ、仏具、経典、書画などの
国宝、重要文化財を見学する。
紺紙に金字行・銀字行を一行づつ交書した清衡公発願の
「金銀字交書一切経」と秀衡公発願の「金字一切経」はともに国宝。
ここには3千点を超える、奥州藤原時代の宝物が収蔵されている。

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いよいよ金色堂を見学。
現存する唯一の創建遺構といわれている。

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ご本尊は阿弥陀如来、脇侍に観音・勢至菩薩、さらに6体の地蔵菩薩と
持国天・増長天が本尊を守っている。
堂全体を金箔で覆い、皆金色の極楽浄土を表現している。
内陣は螺鈿細工・蒔絵などの漆工芸や精緻な彫金が施され、
平安仏教美術の最高峰と言われる。
中央の須弥壇の内には初代清衡公、向かって左の壇には二代基衡公、
向かって右の壇には三代秀衡公のご遺体と四代泰衡公の首級が
納められている。
数年前世田谷美術館で特別展があり、
仏像の一部はもっとまじかに拝顔している。

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平泉中尊寺は天台宗東北大本山の寺院。
瀬戸内寂聴さん51歳の秋、ここで出家得度された。
東寺の中尊寺貫主が作家でもある今東光師。

金色堂をあとにし、芭蕉翁の句碑の横を通り、金色堂覆堂、
白山神社能楽殿、開山堂、本堂などを見学し、
本州最北限と言われる孟宗竹林を横に見ながら、
長い急な坂道の参道を下る。
そこには武蔵坊弁慶の墓が目に入る。

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宿は花巻温泉。
三つの旅館が連絡廊下でつながり、往来が自由となっている。
その夜は3カ所の温泉大浴場、2カ所の露天風呂巡りをする。
すっかり湯疲れ。
夕食後8時半からは30分ほどの催し物が見物できる。
丁度鹿踊りが楽しめる。

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2日目は「平泉文化遺産センター」に立ち寄る。
世界文化遺産に登録されて経緯と登録遺産の全容を説明している。
そのあと、高館の義経堂へ向かう。
小高い丘の上で、真下には北上川の流れが望める。
衣川は左手奥の方らしいが、かってはここを流れていた。

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次いで無量光院跡、そして柳之御所遺跡。

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ここで昼食時間となり、予約しておいた食堂へ。
この食事は残念ながら満足できるようなものではなし。

午後は達谷窟(たっこくのいわや)毘沙門堂を訪れる。
ここは全く予備知識のないところ。
征夷大将軍坂上田村麿公の創建という。
ここでは岩面大仏が見られる。

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最後の目的地は「浄土公園毛越寺」。
「毛越寺」は「もうつじ」ではなく、「もうつうじ」と読む。
世界遺産であると同時に、国の特別史跡・特別名勝に指定されている。
広大な敷地である。
勝って栄華を誇った金堂円隆寺をはじめ、嘉祥寺、講堂、常行堂、
経楼、南大門、堂舎を思い浮かべながら一巡りする。
前庭には池を中心とした浄土庭園。

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観自在王院跡は、時間が無くなったためか、見学はせず、横から眺めただけ。

この一帯の往時の地図と現代の地図を参考までに。

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平泉をすっかり堪能した旅だった。
今回のツァーの添乗員は若い男性のH君。
一生懸命皆の世話をしてくれ、42人ものツァー客をうまくまとめてくれた。
帰り仙台駅で、列車の座席表を各メンバーに渡すとき、
メンバーの名前を呼ぶのではなく、自分からそれぞれのメンバーのところに行き、
座席表を手渡しているのには驚かされた。
2日間一緒に行動する中で、すっかり顔と名前を覚えたのだろうか。
Commented by banban0501 at 2011-09-30 10:58
こうしてしっかりと旅の記録を残しておくと
他の方にも参考になりますね

私も平泉にはいったことがありますが
とても駆け足だったので 全体のことが
わからないままでしたが 今回地図をみて
ちょっとわかりましたよ

昔の地図もあって よくわかりました

若い添乗員の方 仕事に真摯な態度で
それだけで 旅が楽しくなりますね
Commented by toshi-watanabe at 2011-10-01 09:23
banbanさん、

コメント有難うございます。
自分自身のためにも記録として残ります。
今回の旅は、平泉全体をほぼ一回りできたのではないかと思います。
自転車で回っている若者の姿も見られました。
地形も時代とともに変わってしまうようですね。特に川の流れなど。
添乗員の対応いかんによって、旅が楽しくなったり、反対にがっかりしたりとなりますが、今回はよい添乗員に恵まれ、お陰様で楽しい旅をエンジョイできました。
Commented by semineo at 2011-10-01 23:38
こんばんは
先日はお世話になりました。

ご旅行に行って来られたのですね~
東北に転勤でいる時に、平泉は何度か行きましたが、
奥州藤原氏の栄華が偲ばれる素晴らしい所ですね。
あれから何年も経ちますが、もう一度行きたい所です。
Commented by toshi-watanabe at 2011-10-02 15:13
semineoさん、

平泉をじっくりとみて回りました。
奥州藤原氏の栄華が本当に偲ばれます。
中尊寺の金堂だけが当時の面影を残し、
後は兵どもが夢の跡ですね。
by toshi-watanabe | 2011-09-30 09:25 | 旅行 | Comments(4)

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by toshi-watanabe