折々の記

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6月8日(月)から15日(月)まで、PC勉強会の仲間とカナダへ出かける。
カナディアンロッキーとバンクーバー、ヴィクトリアを楽しむ旅である。
私にとっては15年ぶりのカナダ。
メンバーは、男性が私とKさん、それにMさんご夫妻、
女性はFさん、Mさん、Hさんの3人、合計7名。
うまい具合に、成田からエアーカナダの直行便が取れ、
16時に成田空港発、カルガリーまで約10時間のフライト。
日本にいれば、翌日になっているはずだが、同じ日のままカナダ到着となる。
北米大陸の上空に来ると、好天に恵まれ、
真下には広大なロッキー山脈が果てしなく続いているのが目に入る。
皆さん、さすがに興奮気味、カメラのシャッターがひっきりなしに切られている。
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6月8日(月)、昼前の11時ちょっと前にカルガリー空港到着。
現地の旅行会社のスタッフが空港まで迎えに来られており、
車でバンフのホテルへ向かう。
ホテルには午後2時ころ着くものの、チェックインは4時以降とのこと。
一悶着あったが、スーツケースなど荷物を預け、バンフの街散策へ。
エコノミークラスのホテルの予約をお願いしておいたので、
覚悟はしていたものの、ホテルは一番町はずれの位置にある。
バンフは小さな町で、南北にメインストリートのバンフ・アベニューが走り、
分かり易い町並みで、迷子になるようなところではない。
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アルバータ州バンフはカナディアンロッキーの南部に当たり、
ロッキー巡りの拠点となっている。

町中の土産店などに立ち寄り、さらに歩いてボウ川を渡る。
カスケード公園からはバンフの町が見渡せる。
ボウ川沿いに川を下ると、ボウ滝の手間に出る。
マリリン・モンロー主演の映画「帰らざる河」のロケ地として知られる。
静かに流れる川が、この滝のところだけ白く渦巻いている。
このすぐ上、山の中腹には、バンフ一の城のようなホテル、
バンフ・スプリングス・ホテルがあるのだが、下からは望めず。
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カスケード・ガーデンからの眺め
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カラスのような野鳥
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ボウ滝
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初日、可成り歩き疲れ、途中のスーパーで食料品を仕入れ、
宿の部屋で夕食をとることに。
夕方、ホテルについてチェックインをする。
ご婦人方3人が、一部屋に泊まることになっていたのだが、
予備のベッドが用意されていないなど、トラブル発生。
少々落ちつかない初日の終りとなってしまう。

翌日はカナディアンロッキー巡りのオプション・ツァー、
早朝出発なので、早々に床に就く。









by toshi-watanabe | 2015-06-26 14:36 | 旅行 | Comments(4)
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内田康夫の「金沢殺人事件」を読み終える。
北陸新幹線が北陸の古都、金沢まで開通、
金沢が注目の観光地となっている。
金沢の案内書という意味合いもあるのだろうか、
装いも新たに、祥伝社文庫として、出版されたばかりである。
おなじみ素人名探偵、浅見光彦シリーズの一冊で、
平成元年に発表された作品である。

事件の発端は、東京北区、京浜東北線の上中里駅近く、
平塚神社の裏山で起こった中年男性の殺害事件。
偶々死産した子猫を捨てに来ていた若い女性が
奇妙な男性の声を耳にし、死に瀕した男性のそばへ。
最後の力を振り絞るように、男性は何かを伝える様に、
「オ・ン・ナ・ニ。。。。。。ウ・シ・ク。。。。。。。」、
そして息絶える。

若い女性はある事情があって、身分を名乗らずに、
公衆電話を使って警察に連絡する。
現場に到着した警察官は死体を発見し、
被害者が千葉県松戸市に住む山野稔、37歳と判明。
平塚神社のすぐ近くに住む浅見光彦が平塚亭に
団子を買いに来たところで、この事件に遭遇。

この段階では、警察は第一発見者の女性を見出すことが出来ず。
平塚神社殺害事件の数日後、金沢兼六園の近く、
通称「美術の小径」で女学生が殺害される。
市内に住む公務員、北原勇作さんの長女で、
東京の音楽大学三年、千賀さんと判明。
光彦はこの事件に関心を持ち、「旅と歴史」の取材も兼ねて、
加賀、能登方面に出かける。

浅野光彦シリーズでは、登場する若い女性は
主人公の光彦と親しくなり物語が進行する、
というのが通常の段取りだが、今回は別の方向に行く。
地元警察の協力を得ながら、光彦は金沢で殺害された女性が
東京の殺害現場の第一発見者であることを突き止める。
こうして光彦の推測と行動力により、
絡み合った糸が次第に解けて、事件解決の糸口を見つける。
花火造りの話や朱鷺の話が登場するが、
特に「牛首紬」の話は面白い。
紬と言えば、結城紬、大島紬がよく知られているが、
牛首紬は初めて知る。
登場する土地も金沢ばかりでなく、白山市白峰、鶴来、羽咋、七尾など、
訪れてみたい土地も出てくる。

殺害された山野が最後に口にした「ウ・シ・ク」は
結局、「牛首紬」の「牛首」。
意外な結末を迎えることになる。
犯人は誰なのかは読んでのお楽しみである。

因みに光彦が住んでいる平塚神社に近い西ヶ原の情景は、
別の作品「北の街物語」に詳しく書かれている。
私自身も多少は知っている町である。


by toshi-watanabe | 2015-06-19 14:39 | 読書ノート | Comments(2)
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葉室麟さんの最新作「蒼天見ゆ」を読み終える。
「小説 野性時代」の2014年3月号から
2015年2月号にかけて連載された作品が、
今回単行本として発刊された。

幕末、日本中が開国と攘夷に揺れ動く時世、
九州筑前の秋月藩は5万石の小藩乍ら藩の行く末が案じられていた。
藩士の臼井亘理(うすいわたり)は幼いころから文武に優れ、
藩槍術指南吉村武太夫に師事して、以心流槍術を体得、
26歳の若さで藩校稽古館の助教を務める。
亘理は、秋月藩の生き残りを図り西洋式兵術を導入したものの、
反対派からは「西洋亘理」と陰口をたたかれる。
さらに執政心得首座公用人兼軍事総裁となった亘理は、
京に上り、新政府要人と面談し、秋月藩への信頼を取り付ける。
時は慶応4年で、その前年には将軍徳川慶喜が太政を奉還、
同年には江戸城無血開城と時代は大きく変りつつあった。

だが国元では、時局の変化に機敏に対応する亘理に対して
「変節漢」であると反発が増すばかり。
京、大阪より帰国した亘理の歓迎会が開かれた夜、
自宅で就寝中に突然襲撃され、亘理は妻の清とともに
凶刃にあえない最期を遂げる。
反臼井亘理派の筆頭とされる家老吉田悟助が
黒幕とみられる、血気盛んな若い藩士たちにより
結成された干城隊による暴挙だったが、
藩の措置は干城隊に一切お咎めなし、
臼井家には徹底して冷酷なものだった。

この時、亘理の長男六郎が10歳、長女のつゆが4歳。

時は移り、明治5年、臼井六郎は14歳になる。
父親の亘理を殺害したとされる、山本克己は国を離れ、
東京に向かう。
名前を一瀬直久と代え、伝手を頼って新政府の司法省に職を得る。

明治9年、18歳の六郎は東京へ。
すでに「仇討禁止令」が交付されていたのだが、
六郎は一瀬直行を探し求め、仇討の機会をうかがう。
剣の修業をしたいと、叔父上野四郎兵衛の紹介で、
四谷仲町にある山岡鉄舟の剣術道場、春風館に入門。
その後鉄舟が陰ひなた六郎を支援してくれる。

物語は進み、紆余曲折があって、
臼井六郎は見事父親の仇討を果たす。
自首し、上級裁判所で禁獄終身刑の判決が下り、
小菅の東京集治監に収監される。
明治24年、大日本帝国憲法の発布に伴い
恩赦で六郎は釈放される、時に33歳。

その後九州に戻り、妻をめとり静かな生活を送り、
大正6年、鳥栖にて59歳の生涯を閉じる。

臼井亘理が死ぬ前に子供たちに語ったのが、
「青空を見よ。 いかなる苦難があろうとも、
いずれ、頭上に蒼天が広がる。そのことを忘れるな。」
六郎は故郷に帰るまで、この言葉が頭から離れない。
作品名はこの言葉からきているのだろう。
この作品も葉室流の、素晴らしい筋書きとなっている。


この事件については、吉村昭が「敵討」を書いており、
この原作をもとに「遺恨あり 明治13年 最後の仇討」として
テレビ化もされている。
またドイツ留学から帰国してすぐ、
森鴎外は信州の旅に出、旅の途中で出会った
裁判所判事を務める木村某から臼井六郎の話を聞き、
紀行文「みちの記」の中で取り上げている。

秋月の黒田家歴代の菩提寺となっている
古心寺の墓地に、両親の墓とともに臼井六郎の墓がある。


by toshi-watanabe | 2015-06-06 08:39 | 読書ノート | Comments(4)