折々の記

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半沢直樹が再び登場

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史上最大の倍返し、巨大権力に立ち向かう
半沢直樹シリーズの最新作が登場。
池井戸潤さんの新作「銀翼のイカロス」を読み終える。

東京中央銀行の営業第二部次長となった半沢直樹。
直属の上司、内藤寛部長から帝国航空の担当を
突然命じられる。
本来審査部が担当していた案件だが、
頭取・中野渡謙の特命である。
巨大航空会社である帝国航空は経営危機に瀕している。

与党・憲民党政府により、すでに帝国航空の再建案が出され、
債権者である金融業界も了承していた。
ところが、総選挙で憲民党が敗れ、
新たに進政党政府がスタート、
新政府の旗手とも称され、閣僚入りに抜擢された
白井亜希子国土交通大臣が私的諮問機関
「帝国航空再生タスクフォース」を立ち上げる。
先の帝国航空再建案の破棄を宣言、
債権者の銀行を慌てさせる。

特に高額の債権を有する東京中央銀行には
圧力がかかり、帝国航空への債権放棄を迫る。

一方では過去に起きたと推測される20億円に上る
融資の使途不明金問題を半沢達が見つける。
東京中央銀行は旧産業中央銀行と旧東京第一銀行とが
合併して発足した銀行。
債権監理担当常務の紀本平八は旧東京第一銀行の出身、
合併時には負債や不明金をすべて清算したはずだったが、
紀本常務が個人的に融資をし隠蔽していたことが発覚。
隠されていた書類探しに活躍するのが、
検査部の部長代理をすでに7年勤める
富岡義則、通称トミさん。
検査部とは”象の墓場”と揶揄されている部署、
出世コースを外された、出向待ちのポスト。

途中では、おなじみの金融庁検査官、
黒崎駿一も登場する。
せめぎあいが続き、
最終的には、東京中央銀行は
帝国航空の債権放棄をしないと宣言。

因みにトミさんは傍系会社、東京中央クレジットへ
審査部長として出向する。

いずれテレビ化され放映されるだろう。
by toshi-watanabe | 2014-08-27 09:01 | 読書ノート | Comments(2)

群馬の里山で夏休み

夏休みというのも考えてみるとおかしいのだが、
2週間近くを群馬倉渕で過ごす。
8月10日に当初出かける予定だった。
ところが悪天候が予想され、出発を一日伸ばすことに。
実際は大したことにはならなかった。
今回も開通したばかりの圏央道を利用。
八王子IC前後、トンネルばかりの高速道路である。
渋滞もまったくなく、車はスムースに流れているので、
家を出てから1時間ほどで、関越道の高坂SAに到着。
都内の環八経由より1時間ばかり短縮できる。
その代わり高速料金は倍増。

着いた日の午後、高崎市箕郷町在住のSさんご夫妻が
採りたての野菜をたくさん持ってこられる。
実にありがたいことである。

途中2日間だけ、越後湯沢へ出かける。
中之条、高山とローカルの道を通り、
月夜野ICから関越道に入る。
長い関越トンネルを抜けると越後湯沢である。
墓参りをし、ついでに南魚沼市にある
外山康雄さんの「野の花館」を訪れる。
帰りに八海山の土産までいただいてしまう。

先月出かけた知床で作っていただいたボードを木の枝にぶら下げてみる。

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夏の盛り、草花はあまり咲いていない。
ほっておいた朝顔が毎朝花を開く。
シンプルな日本朝顔である。

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蛍袋の残り花が一輪。
回りに見えるには斑入りドクダミ。

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黄釣船(きつりふね)が咲き始める。

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以前あった女郎花(おみなえし)は影も形もなく、
男郎花(おとこえし)が咲いている。

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紫苑(しおん)、そばに見えるのはカワラナデシコ。

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花虎の尾(角虎の尾とも)はこれから満開に。

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黄花コスモス。

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秋桜(こすもす)はまだこれから。
ピンクの色鮮やかな花が一輪だけ。

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藤袴(ふじばかま)。

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釣鐘人参(つりがねにんじん)。

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藪萱草(やぶかんぞう)の残り花。

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花魁草(おいらんそう)。

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半鐘蔓(はんしょうづる)の花の咲いた後。

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高砂百合(たかさごゆり)も咲き始めたところ。

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擬宝珠(ぎぼうし)。

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屁糞蔓(へくそかずら)。

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杜鵑草(ほととぎす)、最初の一輪の花。
まだこれからである。

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野生の玉紫陽花(たまあじさい)。

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アゲハチョウの一種だと思うが、名前はわからない。

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晴天になると、日中は気温もかなり上昇。
とても炎天下には出られない。
木陰に入ると風が心地よい。
夜間になると、気温もぐっと下がり、明け方には寒いくらい。

21日に予定通り無事帰宅。
by toshi-watanabe | 2014-08-24 16:03 | 草花 | Comments(4)
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すでに書き込んだ上巻の続きである。
ドイツ名家の令嬢で、新進気鋭ヴァイオリニストの
アリシアが、我が名探偵、浅見光彦の手助けにより
無事入手した「フルトヴェングラーの楽譜」を手に、
故国ドイツへ帰る。

この任務を命じた祖母のニーナの強い要望で、
光彦とヴァイオリニストの千恵子も同道することに。
因みに高所恐怖症の光彦は一度も飛行機に乗ったことがなく、
今回初めての海外旅行。

第二次大戦前、ドイツより日本を訪問し、
全国を歓迎と熱狂の渦に巻き込んだ
「ヒトラーユーゲント」。
その盛大な歓迎会の最中に、
ある秘密工作が粛々と仕組まれたいた。
それから70年がたつ。

「フルトヴェングラーの楽譜」は専門家から見ると、
目茶苦茶で、まともな楽譜になっていない。
途中からは、ムソルグスキーの「展覧会の絵」の
プロムナードの部分が繰り返し続く。
少し種明かしをすると、四分音符と八分音符により
構成されており、実はモールス信号となっている。
モールス信号を使ったことのある、アリシアの父親が解読して、
謎が解けてくる。
種明かしの続きになるが、「絵のタイトル」、「画家の名前」、
そして「美術館の名前」の一覧表であることがわかる。

画家の名前をそのまま列記すると、
ベックマン、ブラック、セザンヌ、シャガール、ディックス、ドーミエ、
ゴッホ、カンディンスキー、キルヒナー、クレー、ココシュカ、
ロートレック、マネー、マチス、マルク、モジリアニ、ムンク、
ノルデ、ピカソ、ルノアール。。。。。。

ヒトラーとナチスドイツは近代芸術を身体的・精神的な
病気が表れた「頽廃」であり、道徳から人種的に堕落したものと
決めつけて、「頽廃芸術(エントアルテッテ・クンスト)」と称し、
破棄、焼却を命じる。
ナチスの宣伝省は各地の美術館、コレクター等から没収した
二万点近い絵画をベルリンの倉庫に押し込み、焼却の準備をした。
ところが400点ほどの絵画が、
こっそりと持ち出され、半数がドイツ国内に、
そして残りの半数が日本へ運び込まれた。

下巻の前半はドイツとオーストリア、
そして後半は光彦が日本に帰国してからの話となる。
川崎の登戸研究所も登場する。
戦時中、米国向け風船爆弾の開発や
中國の偽札の印刷にかかわった軍の施設、
今は明治大学生田キャンパスとなっている。
ほとんどの施設は撤去整理されたが、
一棟だけ残り、「平和教育研究所資料館」となっている。

上巻に登場した「フルトヴェングラーの楽譜」を
大事に保管していた丹波篠山の忌部老人は
後事を光彦に託し、96歳の生涯を閉じる。
そして光彦は、ついに「ライヘンバッハ・コレクション」の
保管部署を突き止める。


ほかの作家の皆さんのコメント。

「これで、誰も、浅見光彦が忘れられなくなった。」(西村京太郎)

「浅見光彦との別れは、国民探偵との別れである。
 さようなら、もしもこれが永遠の別れとなるなら。」(森村誠一)

「最後の事件とは正に、サプライズエンディング。
 で、次は浅見光彦最初の事件ですか? 一読者より。」(赤川次郎)
by toshi-watanabe | 2014-08-10 09:57 | 読書ノート | Comments(0)
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日本各地を旅して難事件を解決してきた
ルポライター、浅見光彦を主人公にしたシリーズの最新作、
「遺譜」の上下二冊が同時に出版された。
主人公は永遠の33歳とも呼ばれていたが、
115作目の本作品では、34歳の誕生日を迎える。

上巻を読み終え、下巻を読み始めたところである。
「浅見光彦さんの34歳を祝う会」が軽井沢の
軽井沢プリンスホテル、宴会場・千曲で開催される。
主催者の代表は光彦の兄、洋一郎の先輩の姪にあたり、
浅見家とは懇意にしている本沢千恵子。
いま売り出し中の若手のヴァイオリニスト。

誕生日パーティには、今まで光彦が解決してきた
事件の関係者がお祝いに駆けつける。
「軽井沢のセンセ」として、作者自身も登場する。

軽井沢の大賀ホールでは丁度時を同じくして、
クラシック演奏会があり、千恵子もこの演奏会出演のメンバー。
このコンサートには、ドイツの名家出身で、
欧州のコンクールで賞を受賞したりしている
アリシアというヴァイオリニストも加わっている。

この23歳のドイツ女性は、特別の使命を持って来日。
「フルトヴェングラーの楽譜」を受け取ってくるよう、
母国の祖母から言われている。
光彦は彼女のボディガードを依頼され、
女性二人とともに丹波篠山へ向かう。

丹波篠山では、「丹波の森国際音楽祭・シューベルティアーデたんば」
が開催され、二人の女性、千恵子とアリシが出演する。
その一方で篠山には「フルトヴェングラーの楽譜」を
所有している人物がいる。
調べた結果、今宮神社の宮司をしている忌部とわかる。
無事この楽譜を入手したところで上巻は終わる。

「フルトヴェングラーの楽譜」を軸に物語は進展するようだ。

著者は構想から完成まで約6年を費やした。
今年は作家デビュー34年目の節目の年、
一つの区切りと考えられたようだ。
副題は「浅見光彦最後の事件」となっているが、
これでシリーズが終わるのかどうかは不明。
by toshi-watanabe | 2014-08-10 09:52 | 読書ノート | Comments(0)
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故山本兼一さんの遺作が、単行本として出版される。
「修羅走る・関ケ原」、早速買い求めて、一気に読み終える。
「小説すばる」、2011年1月号から2012年11月号にかけて
連載された作品だが、466ページもの大作。

題名の通り、慶長5年9月15日(1600年10月21日)、
美濃国不破郡関ヶ原での合戦を扱っている。
最初は戸惑うが、読んでいくうちに次第に
横のつながり、時の流れがわかり、物語に引き込まれていく。
それぞれの登場人物の思いや行動が
同時進行で進む。

最初に登場するのが石田三成。
笹尾山の三成本陣では、重臣の島左近、蒲生郷舎たちと
評定を行ったり、それぞれ指示を出したり。
そして土肥市太郎と市次郎の兄弟に特命を与える。

次いで登場するのが徳川家康。
桃配山に葵の紋の陣幕を張り、
幔幕内の床几に家康は腰をおろす。
福島正則のことなどを気にかけたり、
これから始まる合戦に思いをめぐらす。

さらに黒田長政、福島正則、井伊直政。松野重元、宇喜多秀家、
大谷吉継、土肥市太郎、土肥市次郎、竹中重門、島左近、
明石全登、可児才蔵、織田有楽斎、
そして再び家康の登場と、登場人物を中心に、
合戦は進行する。

合戦自体よりも、合戦当事者たちの生きざまというか、
死生観を読者に訴えているように思えてくる。
とにかく読みごたえのある作品である。

最後の劇的な場面は、家康に向かって、
返答次第では家康を討つ覚悟の
福島正則が秀頼のいる大阪城を侵攻すのかどうか、
その意思があるのかどうか問い詰めるところで
物語は終わっている。

巻末に、安部龍太郎さんが、
「修羅の死生観」と題して書かれている。
安部さんと山本さんは年齢が一つ違い、
12年ほど前からは、親しく付き合う間柄。
山本さんが亡くなる半年前の
2013年10月17日、
京都上七軒の「萬春」でワインを飲み、
一条通の「花あかり」というスナックで
カラオケを歌ったのが最後の別れだったようだ。

因みに上記の作品を「小説すばる」に書き終えたあと
山本さんは直ぐに肺の病で入院された。
一度は回復されたものの、昨年末、再度発病。
本年2月不帰の人となった。
by toshi-watanabe | 2014-08-07 09:59 | 読書ノート | Comments(0)