折々の記

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京都へ日帰り旅行

昨11月7日、とんぼ返りで京都へ出掛ける。
新横浜で朝7時過ぎの新幹線に乗り、京都には9時過ぎ着。
京都国立博物館で開催中の「狩野永徳」特別展の見学が
今回の旅の目的。
開場時間の9時半には国立博物館に着いたが、
既に長い行列が出来ていて、係りの人が20分待ちと声を掛けている。
実際に入場できたのは40分ほどたってから。

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1号室から広い中央室を通って10号室まで、
狩野永徳の大作が中心だが、祖父の元信や父の松栄その他
狩野j派の作品が約70点、一堂に展示されている。
祖父元信の指導を受け、永徳はその才能を見事に花開かせ、
桃山文化を築き上げた。
御用絵師として、信長の安土城、秀吉の大阪城、聚楽第に
腕をふるった。
その名を不滅のものとした。

国宝も5点。
そのうち永徳の作品が4点。
米沢市上杉博物館所蔵の「洛中洛外図屏風」(6曲1双)。
東京国立博物館所蔵の「檜図屏風」(8曲1隻)。
京都聚光院所蔵の「花鳥図襖」(全16面のうち12面)。
京都聚光院所蔵の「琴棋書画図襖」(8面)。
松栄の作品が1点。
京都聚光院所蔵の「竹虎図壁貼付」(2面)。

その他、力強い絵筆のタッチで描かれた「唐獅子図屏風(6曲1隻)。
大変見ごたえのある特別展である。
あっという間に2時間近くがたってしまう。

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会場を出ると、さらに一段と待っている人の列は長く、
待ち時間130分という係りの人の声が聞こえる。
折からの好天で日差しが強く、
博物館用意の日傘を差して、みな静かに待っていた。




特別展を見学したあとは、
祇園に行き花見小路にある「美登幸」で昼食をとる。

昼食後、京阪電車で東福寺へ。
750年前、摂政九条道家が、奈良における最大の
寺院である東大寺に比べ、また奈良で最も盛隆を極めた
興福寺になぞらえようとの念願で、
京都最大の大伽藍を造営したのが、
この慧日山東福寺で、臨済宗東福寺派の大本山。

広大な寺域を有し、東山を背景に
大伽藍の甍が軒を並べ古くから「伽藍面(がらんづら)」
と呼ばれている。
駅を降りて狭い道を行くと、北門のところに出る。
左手ににおう門だけが残っている。
塔頭の間を縫うように南に向かう。
途中で塔頭のひとつ、霊雲院に立ち寄り、
「九山八海の庭」を拝観する。

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肥後熊本の藩主、細川家より贈られた「遺愛石」と銘打った、
須弥台と石船とをかたどったものが目に付く。

月下門をくぐると、臥雲橋(がうんきょう)にやってくる。
ここから見上げる通天橋(つうてんきょう)の景色がすばらしい。
洗玉澗と呼ばれる渓谷になっていて、
その上に何本もの橋が架かっている。
方丈から開山堂へ行く回廊の橋の所が通天橋。
紅葉の頃、臥雲橋から通天橋の眺めは「通天紅葉」と呼ばれ、
天下一品だそうだ。
残念ながら今回はもみじも楓もまだ青々としていた。

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方丈の前を左手のに向かう。
回廊は通天橋を渡り、登りになり開山堂(常楽庵)に着く。
平庭式で、庭園は市松の砂紋が美しい。

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方丈は東西南北に趣きの異なる庭がある。
八相の庭」という。
この庭園は重森三玲(みれい)により昭和初期に作庭された。
東司その他で使われていた石をたくみに取り入れている。
詳しくは東福寺の境内案内に。
 
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法堂(はっとう、本堂、仏殿とも)には
ご本尊、釈迦如来立像と阿難・迦葉尊者立像の三尊が
祀られている。
近いうちに重要文化財に指定されるとの話だった。

何度も火災にあい、明治時代に消失後、
昭和になってから再建された。
建造には17年を要した。
昭和の木造建築最大の建物である。
入母屋造り、裳階(もこし)付、単層本瓦葺き。
天井には堂本印象によって描かれた雲龍が見られる。
10数日で寺院の僧侶の手伝いもあり完成したとか。
大きく太い筆が展示されている。
大量の墨が必要で、墨を磨るのが大変だった。
太い柱は台湾・阿里山の古木を運んできて使用。

方丈の裏側にある龍吟庵を拝観する。
この方丈は室町時代に建造された。
国宝となっている。
単層入母屋造り、杮(こけら)葺き、書院造り風の名残を
とどめた、現在最古の方丈建築。
龍吟庵方丈の東西南の三方に枯山水の庭。
竹垣を稲妻模様や山の模様にかたどっている。
重森三玲の作庭。

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時間もだいぶ過ぎ、最期に国宝の三門を訪れる。
ここは山門とは言わず、三解脱門の略で三門と言う。
重層入母屋造り、天竺様、唐様、和様を
巧みに組み合わせている。

運よく特別公開中で、2階の楼上へ急な階段を登る。
南禅寺より低いように思うが、階上からの眺めは抜群。
階上の内部は巨大な梁がめぐらされ、天井には極彩色の
絵や文様が描かれている。
明兆(みんちょう)とその弟子の作とされる。
須弥壇上には、宝冠釈迦如来像を中心に、
脇侍像、そして十六羅漢像が祀られていて、
それは壮観である。
一目見て圧倒されてしまう。
周囲の木片は五百羅漢と森羅万象だという。

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夜6時半、京都から新幹線に乗り帰宅の途に。
Commented by banban0501 at 2007-11-09 10:58
日帰りの京都だそうですが なんと充実した一日でしょう!
国立博物館で 待ち時間なしで 見学されたことがよかったですね~ 昔 すぐそばの大学に通っていましたので 授業の合間に「洛中洛外図展」をみたことがあります その描写の豊かさに 時間を忘れてしまって 遅刻したことを思い出しましたよ~ あの時は じくり 一つの屏風の前でゆっくりみれましたが 今は 不可能ですね でも もう一度みてみたいです さて お寺の枯れ山水 いろいろな表情があるのですね とてもたくさん掲載していただいたので よく分かりました ありがとうございます!!
Commented by toshi-watanabe at 2007-11-10 13:44
充実した一日でした。
日帰りでも十分堪能できました。
平日でも大勢の方が見学に来られていて、
とてもゆっくり鑑賞など出来ません。
東福寺は初めての参拝でしたが、
枯山水の庭園を含め見所一杯です。
紅葉のシーズンは大混雑のようですね。
by toshi-watanabe | 2007-11-08 16:28 | 寺院・仏像 | Comments(2)