暁斎展を見学する

昨7月14日、「画鬼・暁斎ーーKYOSAI
(幕末明治のスター絵師と弟子コンドル)展」を見学する。
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会場は東京丸の内「三菱一号館美術館」で、今回初めて訪れる。
英国人建築家、ジョサイア・コンドルが設計建てられた
三菱一号館は老朽化のため、昭和43年(1968)、解体されたが、
40年の時を経て同じ場所に、コンドルの設計図を基に新築、ほぼ原形を再現。
平成22年(2010)、「三菱一号館美術館」として新たなスタート。

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河鍋暁斎(かわなべ・きょうさい)は。江戸美術の最後を飾る名匠。
あらゆる分野の絵をこなした、幕末明治の絵師、暁斎に惚れ込み、
弟子入りした英国人建築家ジョサイア・コンドル。
二人の交流から、江戸美術の粋を後世に伝えようとする熱い思いが見えてくる。

絵師・河鍋暁斎(1831-1889)は江戸末期の天保2年(1831)、
下総國古河の武家に生まれた。 幼名は周三郎。
幼い頃より絵を得意とし、天保8年(1837)、6歳で浮世絵師の歌川国芳に入門。
9歳の頃、幕府の御用絵師を務める駿河台狩野家に移る。
20代前半には、様々な流儀の絵を模写して、自分のものにする。
20代後半、江戸琳派の絵師、鈴木其一の娘と結婚して独立。
幕末から明治にかけて、「画鬼」と称され、人気を博す。
暁斎の名声が不動のものになるのは、50歳を迎えた明治14年(1881)、
東京上野で開かれた第2回内国勧業博覧会へ出品した
水墨の花鳥図が、最高の賞を得たからだ。

「鹿鳴館」「三菱一号館」などの設計で知られる
英国人建築家ジョサイア・コンドル(1852-1920)は、政府に招かれ、
明治10年(1877)に来日、日本の近代建築に多大な功績を遺した。
コンドルは日本美術愛好家でもあり、暁斎の弟子入りして絵を学び、
師の作品を広く海外に紹介した。
今回の展示会場には、鹿鳴館の階段、手すりの一部が展示されている。
またコンドルが海外に紹介した、立派な暁斎作品集なども出展され、
暁斎の作品を調べる貴重な資料となっている。

出品作品の一部を紹介。

二曲一隻、屏風絵「大和美人図屏風」

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暁斎53~54歳の作品で、制作におよそ6カ月かけている。
日本の稲作の様子が丁寧に描かれ、また漆器や畳など、
日本独特の文化が描かれている。
ジョサイア・コンドルの旧蔵、現在は京都国立博物館に寄託されている。

二人は師匠と弟子の関係であると同時に、お互いを理解する良き友人関係でもあった。
日光などに写生旅行に度々出かけ、暁斎は手本を示して、コンドルに絵の手ほどきをし、
コンドルに「暁英」という名を与えている。
暁斎の「鯉魚遊泳図」とコンドルの「鯉之図」
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その他の作品の一部。
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約120年ぶりに、NYメトロポリタン美術館から里帰り、
展示されている作品も見られる。
上記の「うずくまる猿」も、その中の1点だある。
この展示会、前期と後期で、展示替えがある。
現在公開中の前期は、8月2日まで、後期は8月4日から9月6日まで。

余談だが、春画のコーナーもある。
未成年者にはオフリミット、カーテンで遮っている。






Commented by banban0501 at 2015-07-16 11:53
素晴らしい極彩色の日本画ですね

また あの三菱の建物の設計者が
彼の弟子だったとは 知らなかったので
とても興味深くなりました

すごい写実力にびっくりです
こういうのが 天賦の才というものですね
Commented by toshi-watanabe at 2015-07-16 13:59
banbanさん、
コメントいただき有難うございます。
河鍋暁斎の名前は知っていましたが、彼の作品を目にするのは初めて、大変感動しました。すぐれた絵師です。
会場となっている三菱一号館を設計した建築家が彼の弟子だったということも今回初めて知りました。
Commented by moriann at 2015-07-18 10:20
なんでも鑑定団で聞いたような? でもこうして見せていただいて、その素晴らしさ すごいとしか言いようがない当に鬼才! 直に接しての感動さぞさぞでしたでしょう~!うらやましい~! でもお蔭で此方も迫力の一部味わえました 有難うございます
Commented by toshi-watanabe at 2015-07-18 14:42
moriannさん、
コメントいただき有難うございます。
「画鬼」と呼ばれた絵師、すごい才能の持ち主だと思います。
作品を目にして、感動も一入でした。
河鍋暁斎の子孫の方が館長をされている「河鍋暁斎美術館」が埼玉にありますので、今度見学に出かけてみようと思います。
by toshi-watanabe | 2015-07-15 15:39 | 一般 | Comments(4)