光琳アート特別展見学にMOA美術館へ


昨2月16日、熱海のMOA美術館に出かける。
2月4日から3月3日まで開催中の特別展
「燕子花と紅白梅~光琳アート~光琳と現代美術」を見学。
尾形光琳の没後300年を記念して開催の特別展。
今回の展示会の目玉となっているのは、
国宝に指定されている光琳の二大作品、
「紅白梅図屏風」(MOA美術館所蔵)と
「燕子花図屏風」(根津美術館所蔵)が同時に見られることだ。
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MOA美術館には、熱海に出かけた折に立ち寄ったりで、
今まで4,5回は訪れているが、
今回は展示会だけを目的に熱海へ出かける。
以前美術館への急な坂道を徒歩で登ったこともあるが、
熱海駅前から出ているシャトルバスに乗り込む。
バスの車内はぎゅうぎゅう詰めで、まるでラッシュアワー。
曲がりくねった坂道をゆられながら7分ほどで到着。
美術館の入り口付近にも、大勢の見学客が見られる。
御存じの通り、7基の長いエスカレーターを乗り継ぎ、
やっと美術館の本館に到着。

美術館の創業者は岡田茂吉である。
東洋美術の蒐集を続け、
昭和57年(1982)に美術館を開設。
Mokichi Okada Asociation の頭文字をとって、
MOA美術館と命名する。

昼にはまだ時間はあるが、先ずは腹ごなしと
館内のレストラン「桃山」へ。
予約制になっており、暫く待たされる。
特別展開催中だけ提供される「琳派御膳」と思っていたのだが、
1日30食の限定、既に売り切れとある。
誠に残念也。
光琳が絵付し、実弟の乾山が造った「色絵十二か月絵皿」を
複製した皿が用いられている。

食事の後、陽気もよいので、庭園に出てみる。
梅の花もちらほら、紅梅はすでに花の終えたのもある。
白梅はこれからで、見事な老木も。

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庭園には、尾形光琳の屋敷を移築復元した「光琳屋敷」や
「樵亭(非公開)」、「唐門」、「片桐門」、
茶の庭「一泊庵」などが見られる。

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愈々特別展の見学。
最初の展示室に入ると、右手に「紅白梅図屏風」
左手に「燕子花図屏風」と向かい合って展示されている。
MOA美術館では、毎年梅の花の咲く時期に、
「紅白梅図」を公開しているので、
目にするのは今回2度目である。
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日本画家の田渕俊夫さんの書かれているのを
そのまま紹介させていただくと、

右隻に若い紅梅を、左隻に老木の白梅を大胆に配し、
たらしこみの技法で梅の幹の質感を表現。
左右は意匠を凝らした中央の流れでつながり、
金と銀が調和した一つの画面になっている。
おそらく光琳は、銀箔が空気に触れ、
硫化して黒変する性質を利用した。
中央の川の流れ全体を銀箔で埋め、
そこに硫化を防ぐ効果のあるドーサ
(膠水に明礬を加えたもの)で伸びやかに波模様を描いた。
その上から全体に硫黄のまくことで、ドーサで描いた
流水の銀は残り、残りの部分が硫化して異変した。

「燕子花図屏風」は、根津美術館で見ており、
また光琳生誕350年を記念して東京国立博物館で
開催された「大琳派展」でも見ている。
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これに似た作品で光琳の「八橋図屏風絵」はNYの
メトロポリタン美術館で見学している。

80数点の作品が展示リストに掲載されているが、
前期後期に分かれており、一部の作品は見られない。
大きく4章に分けて展示されている。
第1章は「光琳の作品」として上記の大作2点に加えて、
個人所蔵の「四季草花図巻」。

第2章は「光琳100年忌」。
江戸時代、文化12年(1815)、光琳100年忌の折りに
酒井抱一が顕彰事業として立ち上げ、
江戸入谷の寺院で開催した遺墨展、40点から
15点が今回展示されている。
「白楽天図屏風」、「紫式部図」、「寒山拾得図」、
「兼好法師図」、実弟の乾山作の「色絵菊図」など。

第3章は「光琳200年忌」。
大正4年(1913)、光琳200年忌の折りに
日本橋三越呉服店にて開催された「光琳遺品展覧会」の
97点から14点が出品。
東京芸術大学所蔵の国宝「槇楓図屏風」のほかに、
「寿老人図」、「雲中大黒天図」、「百合・杜若図団扇」など。

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第4章は「光琳を現代に生かす」というテーマで、
明治から現代にいたる、画家の作品がずらりと並ぶ。

MOA美術館で常時展示されているのが、
国宝となっている、野々村仁清の「色絵藤花文茶壺」。

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その他の展示は今回パスする。
能楽堂にて、「光琳アート展覧会セミナー」が
開かれており、30分ほど聴講する。
100年忌、200年忌の話なども聴ける。

本館の外に出てみると、相模湾が一望でき、
すぐ近くに初島が望める。
その先にはかすかに伊豆大島の姿が見えるが、
残念ながら写真では見えず。

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なお上記の出品作品の写真は、パンフレットの写真を
スキャンして作成したものです。

「紅白梅図屏風」と「燕子花図屏風」は、
この特別展の後、根津美術館でも同時に見られる。
4月18日から5月17日に開催される。














Commented by banban0501 at 2015-02-18 11:57
尾形光琳のお屋敷が移築されて
いるのをみるだけでも 価値ある美術館ですね

箱根だけでなく 熱海にもこういう
美術館があるというのは 観光的にも
ありがたいですよね

参考になりました

根津美術館の前素通りでしたので
次回は 是非みたいものです
Commented by toshi-watanabe at 2015-02-18 14:16
banbanさん、
コメントいただき有難うございます。
MOA 美術館は小高い丘の上にあり、熱海の温泉街とは
全くの別世界です、
手入れの行き届いた綺麗な美術館です。
根津美術館はこじんまりした美術館ですが、
確か最近新装なったばかり、茶室のある庭園散策も
楽しめます。
by toshi-watanabe | 2015-02-17 15:24 | 一般 | Comments(2)