内田 康夫著「遺譜」上巻を読む

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日本各地を旅して難事件を解決してきた
ルポライター、浅見光彦を主人公にしたシリーズの最新作、
「遺譜」の上下二冊が同時に出版された。
主人公は永遠の33歳とも呼ばれていたが、
115作目の本作品では、34歳の誕生日を迎える。

上巻を読み終え、下巻を読み始めたところである。
「浅見光彦さんの34歳を祝う会」が軽井沢の
軽井沢プリンスホテル、宴会場・千曲で開催される。
主催者の代表は光彦の兄、洋一郎の先輩の姪にあたり、
浅見家とは懇意にしている本沢千恵子。
いま売り出し中の若手のヴァイオリニスト。

誕生日パーティには、今まで光彦が解決してきた
事件の関係者がお祝いに駆けつける。
「軽井沢のセンセ」として、作者自身も登場する。

軽井沢の大賀ホールでは丁度時を同じくして、
クラシック演奏会があり、千恵子もこの演奏会出演のメンバー。
このコンサートには、ドイツの名家出身で、
欧州のコンクールで賞を受賞したりしている
アリシアというヴァイオリニストも加わっている。

この23歳のドイツ女性は、特別の使命を持って来日。
「フルトヴェングラーの楽譜」を受け取ってくるよう、
母国の祖母から言われている。
光彦は彼女のボディガードを依頼され、
女性二人とともに丹波篠山へ向かう。

丹波篠山では、「丹波の森国際音楽祭・シューベルティアーデたんば」
が開催され、二人の女性、千恵子とアリシが出演する。
その一方で篠山には「フルトヴェングラーの楽譜」を
所有している人物がいる。
調べた結果、今宮神社の宮司をしている忌部とわかる。
無事この楽譜を入手したところで上巻は終わる。

「フルトヴェングラーの楽譜」を軸に物語は進展するようだ。

著者は構想から完成まで約6年を費やした。
今年は作家デビュー34年目の節目の年、
一つの区切りと考えられたようだ。
副題は「浅見光彦最後の事件」となっているが、
これでシリーズが終わるのかどうかは不明。
by toshi-watanabe | 2014-08-10 09:52 | 読書ノート | Comments(0)