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浮穴みみ著「月の欠片」を読む

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浮穴みみさんの最新作「月の欠片(かけら)」を読み終える。
どういう経歴をお持ちの方なのかはよく知らない。
初めて浮穴さんの著書を手にする。

戊辰戦争の折りに、祖父、両親、そして兄と妹たちの
身内のすべてを失い、当時まだ6歳の琢磨少年は
その後遠縁の家を転々とした末に、
知り合いを頼りに13歳の時に単身上京。
時は明治初頭、江戸は東京に。
様々なお屋敷で下働きをする。
元会津藩士の子、琢磨は16歳の時、同郷の知り合いの紹介で
築地明石町にある「都鳥」という西洋茶店(今でいうカフェ)
に寄宿することになる。

外国人居留地に近く、店の主人、祐三郎は
書生を無償で寄宿させ、西洋塾に通わせる
奇特な人物である。
琢磨は同宿の仲間と交流が始まり、西洋塾にも通い始める。

店ともなじみの新橋の牛鍋屋主人治五郎が割腹死体で発見される。
明治の代になって、しかも侍の出でもない男が切腹とは。
ところが治五郎は、北海道で起きたある事件に絡んでおり、
自死ではなく他殺だろうと推察され、
一連の敵討ちの端緒と思われる事が判明。
琢磨たちが治五郎の過去を洗い始めた矢先、
第二の殺しが起きてしまう。

明治初め、地方から東京に出てきた若者たちが
外国人に接し、勉学に励む姿が
生き生きとえがかれていると同時に、
敵討ちに絡んだ推理小説の謎解きの
面白さもある。

さて「月の欠片」とは?
Commented by banban0501 at 2014-04-19 10:38
私も朝ドラの原作「アンのゆりかご」を
読んで 明治 大正 昭和を生きた人たちが
時代の中で 頑張る姿を感じました

歴史的にはとても重要な明治
この時代の若者が 何を感じたのかに
触れることって今の私たちにも必要ですね

推理小説仕立てというのが面白いですね
Commented by toshi-watanabe at 2014-04-19 15:06
banbanさん、
こんにちは。
朝ドラの原作は村岡花子のお孫さんが書かれているのでしょうか。
家内がこの朝ドラを見ているので、時々チラッと見ています。
明治維新後の世の中の急激な変化に当時の若者たちがどう考えどう行動したか興味ありますね。
by toshi-watanabe | 2014-04-18 14:21 | 読書ノート | Comments(2)

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