特別展「五百羅漢」jを見学する

この日曜日、江戸東京博物館で開催中の特別展「五百羅漢」を見学する。
「増上寺秘蔵の仏画 幕末の絵師 狩野一信」とサブテーマがついている。
当初3月15日から開催予定が、東日本大震災発生のため延期となり、
4月29日に始まり、7月3日まで開催されている。

芝増上寺が秘蔵する、絵師、狩野一信による羅漢図100幅が一挙公開されている。
寺外で公開されるのは初めてである。
本年、平成23年は浄土宗の開祖、法然上人(1133~1212)が遷化されてから
800年を迎える節目に当たる。
この法然上人八百年御忌を奉賛し、今回の展示会開催となる。
増上寺の寺宝は、明治初期の廃仏毀釈、太平洋戦争の空襲を逃れ、
大切に守られてきた。

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芝の増上寺は徳川将軍家の菩提寺であり、浄土宗の寺院である。
幕末の絵師、狩野一信(1816~1863)は、狩野派最後の絵師といわれるが、
五百羅漢図、全100幅を構想し、10年の歳月を費やして、制作に取り掛かる。
ところが、96幅まで描き終えたところで、一信は病没する。
残り4幅は一信の描いた下絵にもとづき、
妻の妙安と弟子の一純らが補って完成させ、
文久3年(1863)、増上寺に奉納された。

各羅漢図の大きさは、高さ172cm、幅85cmと大型で、
極彩色の仏画は迫力があり、観る者を圧倒する。
100幅の仏画に、500羅漢が見事に描かれている。

第1~10幅は、羅漢の日常の暮らしぶりを表す場面。

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第11~20幅は、自ら懺悔し、出家者や異教徒を教化する場面。

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第21~40幅は、生前の罪により巡る地獄など六道から救済する場面。

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第41~50幅は、12の衣食住に関する欲を取り除く修行の場面。

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第51~60幅は、神通力を発揮する場面。

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第61~70幅は、禽獣たちを手なづける場面。

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第71~74幅は、竜宮に招かれ、供養を受ける場面。

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第75~80幅は、仏像や舎利を洗い、寺院を建立する場面。

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第81~90幅は、さまざまな天災、人災からの救済を表す場面。

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第91~100幅は、須弥山のまわりにある4つの大陸を巡る場面。

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江戸時代中期以降、各地で様々な五百羅漢の木彫、石像が盛んに制作された。
五百羅漢を訪ねれば、今は亡き大切な人に対面できるという信仰が
一挙に広まった。
また制作に想像を絶する時間と労力が必要であり、
ひたすら打ち込んで造るという造像の功徳に対する願いも反映されて、
「羅漢ブーム」jともいえる現象が起きたといわれる。

今回の特別展には、増上寺の五百羅漢図のほかに、
成田山新勝寺所蔵の「釈迦文殊普賢四天王十大弟子図」と
双幅の「十六羅漢図」も出展されている。

休日でもあり、かなりの見学者が訪れていたが、
みな熱心に鑑賞されておられた。
by toshi-watanabe | 2011-06-21 09:21 | 一般 | Comments(0)