「ルノワール展」見学

国立新美術館で開催中のルノワール~伝統と革新
見学する。
この展示会は1月20日にスタート、
4月5日まで開催されている。
因みに、引き続き大阪中之島の国立国際美術館で、
4月17日から6月27日まで開催される。
東京で出展されない作品が数点大阪では見られる。

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印象派の画家として、世界中でファンの多い画家のひとり。
「幸福の画家」と呼ばれ、多くの人たちに親しまれている。
生涯手がけた作品は4,000点にのぼるといわれる。
晩年はリューマチに悩まされながら絵筆をとり、
78歳で亡くなるまで油彩画に取り組む。

今回は米国ワシントン・ナショナルギャラリー、ボストン美術館、
シカゴ美術館、ブルックリン美術館、クリーブランド美術館、
フランス、パリのオルセー美術館、プティ・パレ美術館、
それにポーラ美術館など国内各地の美術館がら集められた
傑作が展示されている。

4つのセクションに分けられている。
第1章が「ルノワールへの旅」。
「新聞を読む、クロード・モネ」、「アンリオ夫人」、
「ジュリー・マネの肖像」、「クロード・ルノワールの肖像」、
「モーリス・ドニ夫人」などの肖像画や風景画がみられる。

第2章は「身体表現」。
「岩の上に座る浴女」、「椅子に座る女」、「麦わら帽子の少女」、
「水浴する女」、「花飾りの女」、「帽子の娘」など、
裸婦を描いた作品が数多く展示されている。
スペインの彫刻家、リシャール・ギノとの共作の
ブロンズ像も見られる。

第3章は「花と装飾画」。
若い頃に、ルーベンスの大作「神々の会議」を模写した作品も。
「タンホイザーの舞台(第1幕)(第3幕)」のような装飾画、
そして肖像画、裸婦とともに、静物画などが展示。

第4章は「ファッションとロココの伝統」。
「横たわる半裸の女(ラ・ローズ)」、「水浴の女」、
「髪かざり」、「レースの帽子の少女」、「花飾りのある帽子」
等の作品がみられる。

ルノワールは40代後半に技法に疑問を抱き、
スランプ状態に陥る。
イタリア旅行に出かけ、ラファエロなどの作品などを目にし、
心機一転、フランスに帰る。

従来の印象派から新古典派への道を進む。
1890年代に入り、画風ががらりと変わったといわれる。
今回ポーラ美術館が所有している15点の作品について
東京文化財研究所のスタッフが2年にわたり、
科学調査を実施した。
調査はX線、赤外線、蛍光X線分析を用いる。

今回その調査結果がパネルと映像で紹介されている。
当時油彩画に使用される重要な色の一つとして緑色がある。
エメラルドグリーン(不透明で発色のいい)が
通常使用されていたが、これに加え、
当時製品化されたばかりのヴィリジャン viridian
という緑の絵の具が使われているのが判明。
若いころの作品にはこの2色が併用されている。
後半生ではヴィリジャンだけが使われている。

背景の透明感が特徴の1890年代以降の作風への転換が、
画材の面で裏付けられたといえる。
非常に興味深い話である。

また油彩画の中心人物にはシルバーホワイトを濃く塗り、
その上に繊細な色絵の具を使用している。
他の人物あるいは背景との差を際立たせている。
若いころの作品は下書きした跡や、
塗りつぶされた部分もあるのが、今回の調査で明らかに。
ところが1890年代以降の作品にはそれが見られないと。






家の中に置いていたキルタンサスの鉢、
やっと薄桃色の花が開く。

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Commented by banban0501 at 2010-02-04 18:01
ルノワールの作品の科学的分析で分かったことの
説明 とても 興味深く拝見しました

以前 南フランスへいったときに
カンヌ近くにあった
ルノワールのアトリエにいったことがあります

セザンヌと違って 随分小さなお部屋で
車いすが置いてあったのが印象的でしたが
あの頃は 家族や孫に囲まれて
あのアトリエで落ち着いた創作活動をしていたのかも
しれませんね

4月には 大阪にもくるという情報をくださり
楽しみが増えました


Commented by amtask at 2010-02-05 03:07
おはようございます。
最近、水彩画の教室に通っている私、興味深く読ませて
いただきました。水彩画でも緑色は特に重要な色と教えられ
ました。
後半生にviridianだけを使うようになったということが、
とても印象的です。
ルノワールの絵は明るくて柔らかい雰囲気で、見る人
の気持ちを和ませますね。

キルタンサスの花、初めて見ました。きれいです。
Commented by toshi-watanabe at 2010-02-05 14:11
banbanさん、

こんにちは!
ルノワールの生まれた南仏の家が、
今は美術館になっているようですね。
同じ展示会が大阪でも開催されますので、
ぜひお出かけください。
Commented by toshi-watanabe at 2010-02-05 14:13
amtaskさん、

こんにちは!
水彩画を楽しまれいいですね。
ルノワールの油彩画、確かに明るく
柔らかい雰囲気が伝わってきます。

キルタンサス、今年は例年より遅く
咲き始めましたが花は多いです。
by toshi-watanabe | 2010-02-04 10:36 | 一般 | Comments(4)