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古伊万里を観る

港区白金台の東京都庭園美術館で開催中の
「パリに咲いた古伊万里の華」を昨日観に出かける。
10月10日に始まり、12月23日まで、この展示は続く。

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因みにこの展示会は、来年4月6日から6月13日まで、
九州国立博物館、7月17日から10月3日まで
熱海のMOA美術館、 さらに10月16日から再来年1月10日まで
兵庫陶芸美術館にて巡回展示の予定。

今回展示会場となった東京都庭園美術館は、
1933年(昭和8年)、朝香宮邸として建てられた。
アールデコ様式に日本古来の感性を採り入れた瀟洒な建物。
戦後1947年の皇族離脱まで、
朝香宮(香淳皇后の叔父にあたる)の住まいであった。
その後、外務大臣・首相公邸、国の迎賓館などとして
使われてきたが、1981年に東京都が買い取り、
建築後50年にあたる1983年10月1日、
新しい都立美術館として開業。

朝香宮邸の建築に当たっては、内装について
フランス人の画家・インテリアデザイナーのアンリ・ラパンが担当。
当時の家具・用度品がそのまま残されている。
また正面玄関にある女神像のガラスリリーフや、
大広間と大食堂のシャンデリアは
フランス人装飾デザイナー・ガラス工芸家として名高い
ルネ・ラリックの作である。

庭園から見た美術館の建物。
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庭園は芝生広場、日本庭園、西洋庭園から構成されている。
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今年10月5日、日本が磁器をヨーロッパに向けて
公式に輸出し始めて350年目に当たる。
江戸時代前期のころである。
1659年に始まり、約100年後の1757年まで続く。

ヨーロッパに渡った古伊万里を蒐集した碓井コレクション
の中から選りすぐりの名品を今回紹介している。
鑑定士の中島さんに言わせればよい仕事の傑作ばかり。
国内向けとは完全に別に、
ヨーロッパの王侯貴族からの要望に合うよう
作成された磁器で、日本国内では見られない大きさ、
そしてデザインの磁器である。
王侯貴族の宮殿を豊かに飾っていた。

第1章から第4章まで時代別に分けて展示されている。
当時の有田の窯で焼ける最大の大きさは60センチだったようで、
高さが50センチ以上、中にはぎりぎりの60センチに及ぶ壺、
径が60センチに達するような大皿も見られる。
いずれも素晴らしい古伊万里である。

絵葉書からスキャンしたもの。
染付漆装飾花束文蓋付大壺(1690~1730年代)
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染付太湖石花鳥文瓶(1660~1680年代)
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色絵花鳥文蓋付壺(1660~1680年代)
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金彩菊花短冊花束唐草文大皿(1690~1730年代)
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色絵山水菊牡丹文輪花大皿(1700~1730年代)
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1時間ばかりかけて、ゆっくりと鑑賞。
すっかり目の保養になる。
Commented by banban0501 at 2009-10-28 17:50
図柄が大きくアップされているので 
この絵ハガキはいいですね~

実物の良さをしっかり思い出すことができますね

そして スキャンで これだけ綺麗に再現されるというのにも
少し 驚きました
Commented by semineo at 2009-10-28 23:44
こんばんは
素晴らしい作品ばかりで目を瞠りますね。
本国内では見られない大きさ、デザイン、色も美しく、
ヨーロッパの宮殿を飾ったのかと思うと興味も湧きます。
里帰り展覧会ですね。
日本国内をロングランで展示のようですが、
東京に展示されている間に見る価値はありますね。
Commented by toshi-watanabe at 2009-10-29 08:44
banbanさん、

おはようございます。
今回の展示会では、展示品リストの印刷物がなく、
何千円もする本も買うのもどうかと、
丁度目にした絵葉書を購入。
この絵葉書、デザインもよく、気に入りました。
1枚100円ですが。

最近のプリンタはスキャン機能がいいですね。

Commented by toshi-watanabe at 2009-10-29 08:50
semineoさん、

一見の価値は十分あります。
展示会場が今回の展示にはぴったり、
素晴らしい数々の古伊万里が
楽しく見学できます。

時間があれば、隣接の自然教育園内を
散策するのもよいです。
by toshi-watanabe | 2009-10-28 09:59 | 一般 | Comments(4)

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